あなたは、何歳まで「健康に」生きたいですか?

「何歳まで生きたいですか?」と聞かれることはあっても、「何歳まで健康でいたいですか?」と真正面から考える機会は、意外と少ないかもしれません。
私は20代後半から人前で健康についてお話しする機会が増え、今では年間30〜50回ほど、健康寿命の延伸や予防医療、健康経営などに関する講演依頼をいただくようになりました。
講演の時に大切にしている思いは、「健康寿命」というテーマは、誰にとっても決して他人事ではない、ということです。

講演の際に、私は必ず聴講者のみなさんに2つの質問をします。
 1つ目は「何歳まで生きたいですか?」
 2つ目は「何歳まで “健康に” 生きたいですか?」
数十人規模の会場でも、数百人規模の会場でも、例外なく返ってくるのは同じ答えです。

思い浮かべた“生きたい年齢まで、最期まで健康でいたい”。

これは誰もが自然に抱く願いなのだと思います。
そこで私は、平均寿命と健康寿命の違いについてお伝えします。
日本では、平均寿命と健康寿命の間におよそ10年の差があると言われています。
(参考:https://www.kenko-niigata.com/kennkourikkenn/1207.html

この話をすると、それまで健康が「他人ゴト」だった人の表情が、一瞬で変わります。
「え、10年も?」「じゃあ自分もいずれ…?」
そうやって健康が“自分ゴト”に切り替わる瞬間が、私はとても大切なことだと思っています。

もちろん健康は自己責任の側面もあります。
でも一方で、職場や日常の環境を整えることで、自然と健康になれる“風土”をつくることもできますよね。
「健康って大事だよね」から始まって、「じゃあ働く環境を変えられないかな」「健康経営という手段があるんだ」そんな反応が生まれるのを見るたびに、健康寿命の話を愚直に届ける意味を実感しています。

ここで改めて、健康寿命とは何か。
健康寿命は、「健康上の問題で日常生活が制限されることなく生活できる期間」と定義されています。
(参考:https://kennet.mhlw.go.jp/information/information/hale/h-01-002

つまり、ただ長く生きるだけでなく、“自分らしく日常を楽しめる時間をどれだけ長く保てるか”が大切だということです。

生きたい年齢まで、できるだけ元気に、自分の足で歩き、会いたい人に会い、食べたいものを食べ、笑って過ごしたい。
そのために私たちは、今日から少しずつ健康寿命を意識していく必要があるのだと思います。

師走を迎え、一気に寒くなってきましたね。
免疫力が下がらないよう、温かいお風呂にゆっくり浸かって、身体も心もほぐしながら、1日1日を大切に楽しみたいものです。
次回は、ようやく新潟県でも広がり始めた「健康経営」についてお話しできればと思います。

※私が講演の際に利用する動画の切り抜きです。